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Christiane Geiser Juchli について

エレン キルシュナー (Ellen Kirschner, M.A.)

Christiane and Ernst Juchiは スイスの北にある小さな町ウィルに住んでいる。アドレスは cg@tbwil.ch  Ausbildungsinstitut GFK のウエブサイトは www.gfk-institut.ch.

二年前、Christiane Geiser Juchli(クリスティアン)と彼女の夫であるErnst Juchli(エルンスト)は、ドイツのプフォルツハイム(Pforzheim) でのフォーカシング国際会議に初めて出席した。そこで、彼女らはFocusing Instituteのディレクターであるメアリー・ヘンドリックス・ジェンドリンに会った。メアリーは彼女らがより大きな国際コミュニティーに参加したことを歓迎し、スイスのコーディネーターになるよう要請した。しかし、クリスティアンとエルンストはフォーカシングに新しい方々ではない。彼女らは過去20年間、彼女らの生活や心理療法の実践、彼女らが運営している大学院生のための心理療法研究所においてフォーカシングを鍛錬し、教え、活用してきた。Ausbildungsinstitut GFK は20名のスタッフがおり、五年間のトレーニングプログラムを行っている。加えて、クリスティアンとエルンストはドイツ語圏のフォーカシングネットワークの活動的なメンバーであり、ドイツやスイス、オーストリアにおけるフォーカシングの熟練と教育のためのトレーニングカリキュラムを発展することに助力してきた。

クリスティアンは「ヨハネス・ヴィルツコ(Johannes Wiltschko)、フリードハイム・コーン(Friedheim Kohne)、アグネス・ウィルド・ミッソング (Agnes Wild Missong)、リンダ・オルセン(Linda Olsen) からフォーカシングを知るようになりました」という。「ヨハネスとエルンストはフォーカシングやボディワークを含むクライエント中心療法のトレーニングプログラムを発展させました。私は何年かしてそれに加わったのです。私たちはフォーカシングの文献を収集しはじめ、ドイツ語圏のカンファレンスでフォーカシングを教えはじめました。1981年にはフンボルト・ハウスでフォーカシングサマースクールを開始しました。それがウインタースクール(Focusing Wochen Achberg) へと続いていったのです。」

フォーカシングをはじめたころ、仲間と働いたりトレーニーに教えたりしていると、クリスティアンとエルンストはその人たちがそれぞれ、どれほど違っているのかということに気づいた、とクリスティアンはいう。「それは昔から知られていました。しかし、その人たちがフォーカシングをしていく方法がどう違うのかを理解することが重要だったのです。」と彼女は言う。多くのフォーカサーを緻密に観察し、彼女らは「フォーカシング様式 (Focusing Modalities」の理論を発展させた。

「例えば、人が外と内の世界を知覚し、構成する方法は、聴覚によることがある。」と彼女は説明している。「内的な経験において、言葉や文章、メロディーや音が現れる。そしてそれらは書き留めたり、聴いてくれる人に大きな声で語られたりすることで象徴化される。しかしこれだけがフォーカシングをする方法ではない。視覚による様式に長けている人もいる。このタイプの人たちは内にイメージや色をもっていて、それについて話したり描いたりする。また、からだで感じられる感覚をもち、からだが象徴化を表現するとおりに動いてみたり、私たちに見せたりすることができる人もいる。さらに、内に情動をもっていて、それを表現する人もいる。」

「もちろん」と彼女は続ける。「これらのパーツはみな、誰もが一緒に持っている。しかし、私たちは人々が特定の‘エントリー’(入口:entry)をもっていることに気づきました。私はクライエント中心の立場で、共にいる存在として今彼らがこうだ、という状態をピックアップして、その後、彼らの道筋についていきます。時間がたつにつれ、私は彼らが理解を深めていけるような提案をすることができるようになります。例えば、<その言葉をきいて、それにあうような絵がありますか?>といったような問いかけをすることがあります。」

異なった様式を発見したことは、彼女にとって重要であったとクリスティアンは付け加えた。なぜなら、「(フォーカシングを)始めたころは、私は絵をイメージすることはなかった。グループのメンバーも、トレーナーも、絵をイメージしており、一見、私にはフォーカシングなど習得できないと思いました。」

クリスティアンとエルンストはクライエント中心によるボディワークの理解をもフォーカシングとリンクさせました。「私たちは呼吸法や動作法、触れることなどを取り入れることによって、フォーカシングをより豊かにしました。」そして彼女はさらに、「私たちはドイツ語圏の国でボディワークを統合した唯一のクライエント中心的の訓練機関です。」と加えた。

「例えば、」とChristianeは続けた。「クライエントは目を閉じて座っているか横になっているかしているとします。フォーカシングをしている彼と共にいると、私は彼がほとんど息ができずにいることに気づきます。わたしは、<この話題について話している時、息を止めていることに気づいていますか?>と聞く。クライエントは、<はい。胸のあたりで何か狭い感じがして、おなかには穴のようなものがあります。>私は、プロセスをひらけさせる`クラシカルな`フォーカシングの問いかけに加え、クライエントの許可を得てから一方の手を胸へ、もう片方の手をおなかにのせて呼吸の動きにあわせながら、クライエントにとって意味がひらけていくように、この動きと一緒にいるようにするのです。」

 クリスティアンと彼女の同僚たちは、「構造拘束された行動や感情や思考についての理論も発展させた。この理論は人それぞれが、それぞれ独自の`世界—内−存在としてのあり方をもっている概念に基づいており、それがどんなものであるかを理解することは、フォーカシングだけでなく、どんな治療的プロセスにも役立つとしている。

「人はしばしば、コミュニケーションの取り方や人との付き合い方、自分自身や他人とともにあるあり方といったテーマに関することで、3つの基本的な「プラネット」(次元、世界)にいることに私たちは気づきました。1つめは、私達が`存在を探し求めるプラネットと呼んでいるもので、ここの人々はまず第一に自分自身とともにいるのがいいと思っていて、他人と共にいることを楽だとか、他人から得るものもあるというふうには期待しません。彼らは強く豊かな内的世界をもっているが、それを他人と話し合うことは困難です。」

「2つめのプラネットの人々は、自分自身の姿かたち、特に彼ら自身の特別な存在のあり方を探し求めています。彼らは常に、自分達がどんな人間であるかをチェックするために、他人から見える外見に注意を払っています。彼らは人と一緒にいることに長けているが、自分自身の気持ちや考えと共にあることや、他人の一緒の時にそれらを失わずにいることが苦手です。」

「3つめのプラネットの人々は、自分がどのような人であるかや、自分たちが存在することは認められている、ということはわかっているが、与えることと奪うこと、育てることと育てられること、人と一緒にいることと孤独、本当につながっているという感覚、といったトピックについて常に問い続けています。」

 「それぞれの人に、その人のプラネットで出会うことは、難しいが魅力的なことで、おもしろいことです。――特に、あなたが自分のplanetだけが存在するのだと信じていて、周りで他のplanetの存在を聞いたことがない場合にはね。」

最後に、クリスティアンは個人を越え、政治や社会に目を向けることについて語った。

「この15年間、私たちはグループのプロセスと組織的な場でフォーカシングがなすことのできる役割について研究してきました。私たちは、「グループ・フェルトセンス」と呼んでいるものについて多くを学びました。それは、私たち皆が知っている感じで、はっきりした感覚です。もしも注意深く人の話しの前提や状況の複雑さを傾聴していると、それはグループの中に現れるのです。この感覚は、私たちが一人一人の意味の違いや自分自身のプロセス、グループ全体のプロセスに注意深く耳を傾けることで生まれてきます。もしも私たちが自分の確信をすこし横に置いておいて、もしかすると`違う見方`があるかもしれないことを認めることができ、そうすることを望むならば、「グループの知」(group intelligence) のようなものが現れることがあります。だから私たちは研究所やフォーカシングネットワークをリードするとき、階層的な構造を避けるよう努力しています。これが、本当の社会とのかかわりであり、平和運動、と呼ぶことができるものなのです。――それは、どのようにしてより大きなグループが世界を少しだけ変えることができるか、ということの探究なのです。」

(翻訳:三宅)

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This page was last modified on 04 May 2004

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