TFI Newsletter In Focus   イン・フォーカス   June 2013

まえがき(カイ・ネルソン)

親愛なるフォーカシング・コミュニティのみなさま、

今月のニュースレターは、相互作用のさなかで、フェルトセンスが形成される間(ポーズ)のパワーを探究しています。

新しい統治(Governance)のフォーラムで、間(ポーズ)を一緒に実践すること

私たちは、インスティチュートがどのように統治されるかについてコミュニティ全体におよぶ対話が可能になるフォーラムを創りました。このフォーラムは、ポージング(pausing)を一緒に行ってメンバー全体がコミュニティの将来にとって中心となるトピックを探究する機会となります。間(ポーズ)の、急襲されない、歓迎する雰囲気で話をし、聞くときに、新しい統治モデルがしだいに現われるというのが、私たちの希望です。コミュニティの何人かは、それを、広くて優しい空間に保つために、フォーラムの空間のプロセスに優しいまなざしを持ち続けると約束してくれました。

第一世代を越えてながめてみると、ここ数年間、コミュニティの多くの人から、私たちの委員会の構成と内規に強い関心が向けられました。今や現在の構成を越えて動くべきときだという感覚が広がり、どのような統治が私たちの存在の次の一章で最も役立つのかについてメンバー間で多くの対話が個々に起きてきています。

フォーラムはこれらのすべての対話を互いにはっきりさせ、交差させるでしょう。私たちすべてが多くの異なる可能性をもたらし、それが共有された場(フィールド)になる、開かれた、歓迎される場所になるよう意図されています。統治は巨大なトピックであり、優れた統治モデルはそれに対して多くの次元をもっています。話のリストとは違い、フォーラムに書かれたすべてが目に見え、整えられて残ります。それの異なるストランドと同様に、トピック全体と感覚を作るのを、時間をかけて助けてくれるはずです。

インスティチュートのメンバーならだれでも、好きな程度に加わることができます。まだメンバーでない人には、私たちに加わるのを考えるよき機会でしょう。来週私たちのメンバーに、パスワードとフォーラムとのリンクをお送りします。

このフォーラムの設置は、組織としての私たちの人生に新しい一章を開きます。あなたが、ともに間(ポーズ)をとるプロセスに加わり、共有されるよう希望します。……への途中において、互いに話すべき重要なことを感じましょう。

 記事と交互作用の間(ポーズ)のポッドキャスト(podcast)

第二に、この問題のポッドキャスト(podcast)において、サージ・プランゲルとアンナ・クリステンセンが対話的ポージンズの実験を行っています。彼女らの対話の内容は、対話においてポーズとの実験はどのようなものなのかというものです。しかし対話自体は、彼女らが話していることの一例です。あなたは、新しい対話の空間で互いに出会うとき、聴くことができます。

最後に、グレグ・マディソンの記事 ‘関係の革新的ポーズ’は、セラピーで用いられるとき、間(ポーズ)は交互作用において人からやってくる新しい方法を発見する空間をどのように作るかについて注意をもたらします。私たちは「より深く感じるとき、より親密な人を、社会がその外辺部として妨げていたものを超えて生きるという、より大きな感覚へと招く」ことができます。 

では次号まで。
カイ
―カイ・ネルソン、TFI共同ディレクター

6月号の目次
* まえがき(カイ・ネルソン)
* 「関係の‘革新的ポーズ’:フォーカシング・セラピーは、‘間(ポーズ)’のより深い質をど   のように迎え入れるか」(グレグ・マディソン)
* アンナ・クリステンセンとサージ・プレンゲルの、コミュニケーションの実験
* 今後のイベント
* 特別なイベント
* 新しい情報
* リストにご参加ください
* 普遍的なフェルトセンス・リテラシー(読み書き能力)を支援しましょう

「関係の‘革新的ポーズ’」
フォーカシング・セラピーは、‘間(ポーズ)‘のより深い質をどのように迎え入れるか
グレグ・マディソン
序文

私たちの共通の人間性は、はっきりしています…多様な文化は、あの暗黙的な共通性から進んで関係をつくれば、障壁になることもないのです。フォーカシングとFOTは、世界の多様な文化に広がっています。なぜならこれらの実践は、文化が覆い隠している生きた情報につながる方法を提供するからです。

あらゆる形のフォーカシングは、深い変容の可能性を提供します。セラピストとして、私たちはフォーカシング・セラピーのセッションに特別なことを付け加えるだろうかと、私はときどき思います。セラピー、特にフォーカシング指向セラピー(FOT)は、すでに強力であるフォーカシング・プロセスの潜在力を促進するような何かを提供できるでしょうか。そして‘セラピー’という人のための現代西洋の‘治療’は、すべての文化にどのように適切になりうるでしょうか。

FOTは世界中に広がっていて、価値のある、単なるフォーカシングと異なる役割がFOTにはあります。例えば、セラピーでは、私たちは、クライアントと出会う人としてセラピストを加えます。フォーカシング・ガイドのように、セラピストは、その面前に全体的な人として椅子に座り、知識、洞察、技法、理論、仮定、介入(フォーカシングへの招待を含む)を加えます。しかしながら、大多数のフォーカシング・セッションと対照的に、FOTでは二人の人が座って目を開けてお互いを期待して見ています。交互作用の期待は、ガイドされたフォーカシング・セッションと異なっています。これは、文化を探究するように作り上げます。どんな交互作用が期待されるのでしょうか。私たちはどのようにそれを前進的に生きるのでしょうか。その状況はすでに、私たちが他の人びとと交互作用している問題をもっている、困難な日常の世界のようです。その可能性は、セラピストとクライアントの間で私たちは、私たち二人が残りの人生で通常持っているトラブルを体験するだろうということです。FOTでは‘私たちの新しい文化’の対人的ダイナミックが明白に注目されます。私たちはそれを関係と呼びます。通常、フォーカシングのセッションにおいてともにいる質は基本的に重要ですが、明白には語られません。通常フォーカサーは、私たちが‘内的’と呼ぶ、すでに‘出会いの文化’を超えて、独自性へと飛び込んでいるプロセスに注意を向けます。

FOTは’内的‘なプロセスにつながったままでいようとすると同時に、他者とともに生きるという通常にない経験を提供します。経験のあるフォーカサーでさえ、他の人びととの関係にあるとき、彼ら自身とつながったままでいることが難しいのを見出します。フォーカシングの経験を積んだ後で、私たちはリスニングなしでどのように議論するかをまだ知っています(フォーカシング・インターナショナルに出たことがありますか?)。文化が優位を占める、より広い世界でフォーカシングを通して見出される複雑さを、私たちはどのように生きることができるでしょうか。FOTは、私たちが明白な洞察を、定まった期待や社会的パターンをもつ状況に統合しようとする、この領域において機能します。この種のセラピーは、文化以上のものに触れる一方で、文化が私たちにおいてどのように機能するかを示すことによって、’比較文化的’なのです。深く感じながらセラピストのプレゼンスと対処することは、近隣、職場、村の年長者とどのように対処するかという経験をすでに与えています。

二人の人が互いに隔てて座っているとき、私たちはすでに文化的仮定の中にいます。なぜ隔てて座っているのか。なぜ二人なのか。なぜ種族全体でないのか。なぜ並んで眠って、いっしょに夢を見ていないのか。なぜ話しているのか。何を言うべきか、言わざるべきか。文化は、生活で実行するための、物事をどのように見て、私たちが見るものをどのように感じるかのための原則と期待を私たちに与えます。FOTのセッションにおける文化的影響は、特定の国家的・民族的・社会経済的仮定、宗教的伝統、哲学的信念、個人の歴史そして暗黙の価値観と同様に、セラピストの治療的オリエンテーションを含んでいます。FOTはいつも比較文化的な経験ですが、独特なものです。セラピストは、私たちが文化にどのように影響を行使するか綿密にみることはほとんどありません。私たちはしばしば暗黙の文化的仮定を理解さえしないし、ましてやそれらを綿密に検討しません。フォーカシング・セラピストとして私たちは、フォーカシング、セラピー、そして私たちが実践する社会についての私たちの仮定に明白にフォーカスする必要があります。これらの仮定は、私たちと、私たちのクライアントの中と間に生じるからです。

フォーカシングは、組み立てられた概念から、社会がその周辺として区切ってきたものを越えて、生きている大きな感覚へと至る小道を私たちに与えます。フォーカシング・セラピーは、ある人をより深く感じると、その人を親しく招きます。その人は私たちのセンシングへと入り込み、私たちの生(living)が関係することができる‘向かって(toward)’になるのです。彼らは目撃し、受け取り、そして最も重要なことに、彼らはより感じて反応することができるような反応を私たちに与えるのです。文化とともに、文化を通して、さらに文化を超えて機能し、FOTは定まった文化的パターンを崩しますが、文化には感受的です。私たちの文化はセッションにおいて顕在し、しかしセラピストとして私たちは、クライアントのヒューマニティがどのように私たちに影響を及ぼすかをクライアントに示すために、文化を通してクライアントにおける基本的なヒューマニティへと感じることを欲します。

FOTでクライアントは、文化に合わなかったもの、‘私でない(not-me)’とされたもの、あるいは忘却へと追いやられてものに意識を向けることを学びます。他者と両立しないだけだと文化が言ったことの回復をセラピストが祝うとき、それは深く癒し的です。フォーカシング・セラピストは、人が内なる未知なものから生き始める相互作用を提供します。文化にはそれができません。文化は数多くの価値あることをしますが、実際に文化が生じるところを発見するように人をどのように励ますかを文化は知らないのです。

もしセラピーが機能すれば、クライアントは、文化に対してより周辺的になり、簡単に体にぴったり合う形でより‘適応的’になることはありません。FOTでは、私たちは通常の障害を脇に置き、流動的で、明白で、固定していない、対人的な豊かさに直接の注意を向ける努力をします。新しい価値ある意味と洞察が生じますが、これは明白な文化には存在しないものです。クライアントは日常の世界に戻り、彼らに期待されるものを実現するために不断に働きます。しかしクライアントは文化的期待以上のものに開かれ、文化のみが提供するよりも深い正しさに向かって前進する欲求を持っています。クライアントが文化において自らの開かれるユニークさを生きることを学んで、文化変容の担い手になることを、私たちは願っています。

アレックスには、2歳の息子がいます。彼は、セラピーでいかに生きている実感がしないか探究していました。彼は息子を愛しているけども、ただ習慣的に行っているようで、父親であることに気が重いのです。彼は十全に生きているという感じを望み、現在と将来において子どもを最も大事にするという期待を実現することを望んでいます。アレックスは十全に生きていることと、良い父親でもあるという自身の欲求をどのように実行できるでしょうか。セラピストは、何が共鳴し、何がぴったりしないかに注意しながら、アレックスの瞬間の体験過程を伝え返します。セラピストはこの緊張をもってアレックスの生活の経験全体を身体的に想像し、あの身体的感情から反応する必要があります。セラピストは、アレックスを知るようになった人として直接に反応し、父親として期待される犠牲についてのアレックス自身の仮定に今や気づくようになっている人としても反応します。セラピストは、この知識(knowing)からより大きなコンテキストを提供します。「アレックス、あなたが息子さんをいかに愛していて、彼の将来のために最善を望んでいるのはわかります。またあなたは自分自身の人生に敬意を表す必要を感じていて、どういうわけかもしあなたが現在を十全に生きれば、それはあなたとあなたの息子さんにとって最善の将来なのだと信じる必要を感じていますね。私もそれを望んでいます。両方が可能になるといいですね。」 ここでアレックスは、セラピストの全体の感情に反応する機会を得ます。セラピストは、アレックスの体験をセラピスト自身の体験と照合し始めています。アレックスは、自身のことば(より深い共鳴、つまりセラピストがこれらを伝え返すように)の意味感覚に反応するだけでなく、この生においてセラピストがアレックスと出会うのはどんな感じかに反応するようになります。

FOセラピーは、父親が圧迫的な‘家族のカルト’から彼自身を自由にし、代わりに彼自身と息子のためにうまくいくことを望む生活を支持する自らの方法を開発する一つの場所です。上記のやりとりから、父親が自らの豊かさと父親としての役割が共存することができることを見出す、新しい文化的なエッジー彼はそれを以前に目撃したことがありませんーが形成され始めていることを、あなたはすでに感じているでしょう。少しずつ人々は、文化から学んだ暗黙的なメッセージに自動的に反応することから、少し自らを自由にします。セラピストは、各自が‘自動的に’生きているもののより深い意味を伝え返す以上のことをします。セラピストはまた、クライアントが新しい仕方で文化を前向きに生きることを学ぶ環境として自分自身を提供します。

私たちの共通のヒューマニティは明白です。それは、共有された知識や集められた情報に基づいていません。私たちの共通性は、生きているプロセス‘間’です。私たちは同じプロセス‘源’ですので、お互いを理解します。ユニークな差異と多様な文化は、私たちが暗黙の共通性から進んで関係をもつようにすれば、障壁となる必要はなくなります。フォーカシングとFOTは、世界中に多様な文化へと広がっています。なぜならこれらの実践は、文化が覆い隠している生きた源につながる道を提供するからです。

グレグ・マディソンは、ロンドンを拠点にしている実存的心理学者、大学のシニア講師、研究者、国際的なトレーナーです。彼は、実存的・体験的セラピーと‘ホーム(home)’のより深い意義について広く執筆しています。グレグは母国カナダで学部生だった1981年以来、フォーカシングをしており、長年、フォーカシング・インスティチュートの認定コーディネーターです。

アンナ・クリステンセンとサージ・プレンゲルとの、コミュニケーションの実験

サージ・プレンゲル(対話の編者)
アンナとの対話を聞くにはここをクリックしてください。(アンナの略歴も掲載されている)

これは、他とは違った対話です。つまりある人のフォーカシングへのアプローチを理解するためのインタビューではありません。それは一つの実験で、二人の人が始めの地点での“ポーズ”を用いて、ポーズの最中とその後で何が起こるかを探究しています。この対話を録音するという考えは、アンナ・クリステンセンと私が他の人にフォーカシングをどのように説明し、デモンストレーションするかを話しあったときに起こりました。私たちは、二人の会話を録音し、話しているときのプロセス自体を記述しようと決めました。そこで、録音の最初のところでは、アンナが以前に何が起こったかを話しています。そして、そこから対話が進んでいきます。

これを行っていたとき、私たちが気づいたことが次にあります。プロセス自体に注意を払うことは、ポーズを観察することと携えあって進行しました。つまりポージイングは、あなたにプロセスに気づく機会を与えます。そしてあなたは、プロセスを観察するためにポーズする必要があります。このポージイングとプロセスへの注意を伴って、対話は、議論的な会話で生じるより断続的なリズムとは反対に、調和的で優しいと特徴づけられる、それ自体のよりゆっくりしたリズムで行われました。

それだからフォーカシング・プロセスの記述可能な方法:ポーズのためにちょっと時間をとってください。そうすれば歌詞ではなく、音楽自体の感覚を得ることができます。

あなたが提示するいかなる他のフォーカシングの実験と同様に、あなたがこの種の対話で実験するときに、私たちは、あなた自身のテイク(take、録音)が何であるか聞くことが好きでしょう。
フォーカシングのウェブサイトではフィードバックできるようになっていません。そこで私たちはソーシャル・メディアを使うことができます。このトピックのためだけにフェースブックに新しいページがあります。それはフォーカサーでない人にも(気の合った同士で橋をかけるために)同じように開かれていることに注意してください。
http://facebook.com/ExploreThePause
これは、“対話”シリーズの一部です。全ての対話のリストを見る場合は、このリンクをクリックしてください。

特別なイベント

FISS 2013 第8回フォーカシング・インスティチュート サマースクール

2013年 8月16-22日  ニューヨーク州ガリソン市ガリソンイン・スティテユート

フォーカシング・ジェム(Gems) 5名のフォーカシング・インスティチュートのサマースクール・ティーチャー(アン・ワイザー・コーネル、ジョーン・クラグズブラン、ナダ・ロウ、ケビン・マクバニュー、ルネ・ビュゲラー)との電話のライブであるフォーン・セミナーの録音を聴取する

初心者を歓迎します!

可能と思える以上にフォーカシングについて学ぶフォーカシング・インスティチュートのサマースクール(FISS)で夏休みの一週間をどのように過ごしたいですか。

あなた自身が恐怖、ストレス、欲求不満がある困難な状況と対処するために、“感情の筋肉”を開発するのを想像してください。あなた自身の中で安全でくつろぎを感じる自身の親友になることを想像してください。フォーカシングを学び、それをあなたの日常生活の一部にすることによって、あなたのからだの知恵の暗在的な宝物に浸るのです。こうしてあなたは、挑戦的な時代の正しい次のステップを選ぶリーダーになるのです。

たいていはこれらの5名のマスターのフォーカシング・ティーチャーと学ぶためには、世界中を旅行しなければなりません…しかし今週かれらが一堂に会して、フォーカシングとその多くの特別な応用ー健康と癒し、思考、夢、サイコセラピー、スピリチュアリティ、さらに多くへの応用ーと、深みに行く機会を創るのです!フォーカシングは初めてですか?初めてでも歓迎されます!あなたは、一人のティーチャーとずっと付き合うことも、5人すべてのティーチャーと試みることもできるでしょう…それを集中的な学びの時間にするか、多くの遊びと楽しみでいっぱいの休日以上のものにするでしょう…そしてあなたは、世界中からやってくる人びとの、温かいつながったフォーカシング・コミュニティにいることでしょう。

サマースクールは誰にでも、すべてのフォーカシングレベルで、初心者からフォーカシング・ティーチャーまで、パーソナルと専門的な発達のために、適しています。友達を誘って、割引を手にしましょう! 料金は、申し込みの日付と選ばれた部屋のタイプに基づいています。

参加を希望し、異なる支払い方法、例えば、月払いなどの希望があれば、エリザベス・カンター:845-362-5222または、elizabeth@focusing.orgに連絡してください。

もっと情報が欲しい場合や登録する場合は、ここをクリックしてください
(訳:伊藤義美)

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